Limaoの中国裏事情ブログ

早稲田大学卒業、東洋大学大学院中退、2015年中国は湖北省の武漢大学に語学留学、2016年現地企業のサラリーマンを経て帰国。その後はフリーランスの日中翻訳者として東京を拠点にタイや台湾などでノマドワーカーしてます。 日本にいてはなかなか分からない中国大陸や台湾、香港などの実際のありさまをレポートします。中国語や台湾語の学習情報も更新していく予定。乞うご期待!

日本人と中国人とぶっちゃけどっちが優れているか?

日本人と中国人を比較した場合、どういう特徴が挙げられ、どんな考察ができるでしょうか?

このブログは日本人の読者を対象に考えているため、日本人の特徴より、日本人にとってあまり付き合いのない現代中国人の特徴の方が、より深く知りたいところだと思います。なので、まず中国人の特徴を上げ、その次にその中国人と比較した日本人の特徴を指摘し、その後で比較してみようと思います。

 

中国人の特徴としてその融通が利く臨機応変な知恵が挙げられると思います。中国人はアイデアマンです。ひとりひとりがコンサルタントと言ってよく、枠にとらわれないで自由かつ実用的な発想で行動します。また中国の社会がいろんな意味でゆるいので、中国人は困難な状況におかれても友達ネットワークの助けを借りながらなんとか助かったりします。

反面、これが悪い方に作用すると目も当てられません。中国人がいい加減なのはちょっとでも中国に滞在した方ならすぐ気づくと思いますが、仕事の面では、その場の思いつきで適当な対策を講じることを重ねていくので、後になって辻褄が合わなくなって破綻をきたします。すると、中国人は責任をまったく取らず投げ出します。これが中国人の悪い癖です。また、コツコツ仕事をやるより右のものを左に移すだけで金を稼ぐやり口を賢いと尊ぶ気風があるので、日本人の職人のような優れた品質の商品やサービスは生産できない傾向があります。「頑固一徹20年、親父のこだわりのラーメン」なんて概念は中国人の頭の中にはありません。その場その場で、楽に金が稼げる手段を合理的に追求していくのが中国人です。

 

それに比べると、日本人は真面目で仕事が丁寧(日本人工作认真,做事周到)というのが、当の中国人からの日本人に対する評価です。また、マナーが良く公共心があるとの評判もあります。

その反面、融通が利かず、丁寧にやるけど逆風が吹くと容易に行き詰まり、日本人同士あまり助け合う習慣がないので袋小路に追いやられやすいのが日本人の悪い特徴です。そうなると安易に自殺するか、やけ酒でも飲むしかありません。また、人間関係のネットワークを築かず、折角の出会いもその場限りの付き合いで済ます傾向があります。なので、日本人ひとりひとりが孤独です。

 

こういう傾向は遅くとも明末には生じていたらしく、豊臣秀吉朝鮮出兵の際、日本軍との交渉を担当した明朝側の外交官沈惟敬は、「日本の武士は勇敢で武芸に精通しているが、後先を考えず、戦略がない」という趣旨のことを言っています。秀吉の軍勢はこの沈惟敬に丸め込まれて戦機を逸してしまいました。

 

中国が今これだけ発展しているのも、中国人のゆるく仕事をしつつ、柔軟な人間関係のネットワークで利益を上げるという方法が14億の人口の中で驚異的な効果を発揮しているからだと思います。日本人は職人ではあるが、商人ではなく、中国人の商道の足元にも及びません。

 

しかし、これは単純に優劣を比較すれば良いと言うものでもなく、ゲーム理論に於ける戦略のようなものだと思います。日本人のやり方と中国人のやり方、そのほかの民族の民族性が、ゲーム理論における各プレイヤーが取る戦略のようなものであり、歴史を通じて各民族がしのぎを削ってきた結果が現在だというわけです。逆に言えば、国土は中国の1/20、人口が中国の1/10、これと言って資源もなく、歴史的にも辺境だった島国の日本が歴史を通じて中国と互角以上に渡り合い、今でも中国の1/3の経済力を誇ることは驚異的なことだと言えるでしょう。